むし歯予防に効果的!フッ化物入り歯みがきの適量と開始時期

むし歯予防に役立つフッ素(フッ化物)は、歯科医院での定期的な塗布が推奨されています。
特に、3か月に1回程度の塗布を継続すると、むし歯のリスクを効果的に抑えられます。

さらに、歯科医院での処置に加えて、自宅で手軽に取り入れられるのが、フッ素を配合した歯みがき剤などのデンタルケアグッズです。毎日のケアに適切に活用することで、より高いむし歯予防効果が期待できます。

今回は、フッ素の効果や年齢ごとの適量など、使用時の注意点についてお話しします。

むし歯予防に役立つフッ素の効果

フッ素は、むし歯予防に役立つ効果があります。
今回は3つご紹介します。

歯を強くする

むし歯菌や、食べカスなどの影響でお口の中の酸が増えると、歯の表面を覆うエナメル質からミネラルが溶け出します。
しかし、フッ素が取り込まれると歯のエナメル質は通常よりも酸に溶けにくくなり、むし歯への抵抗力が高まります。

歯の修復を助ける

フッ素には、酸により溶け出したカルシウムやリンを再び歯にとり込み、再石灰化を促進する性質があります。
これにより損傷した歯の修復が進み、歯の硬さを取り戻すことができます。
さらに、初期のむし歯であれば修復することも期待できます。

むし歯菌を抑える

歯垢(プラーク)にフッ素が取り込まれると、むし歯菌がつくる酸を抑制する効果が生じます。
これによりお口の中が酸性に傾くのを防ぎ、結果的にむし歯のリスクを低減することができます。

フッ素配合歯みがき剤の年齢別使用量

フッ素配合歯みがき剤の使用開始時期の目安は、最初の乳歯が生えてくる生後6か月頃からをおすすめします。
生えて間もない歯は柔らかいため、むし歯になりやすいですが、フッ素配合歯みがき剤を使うことでむし歯予防ができます。

市販のフッ素配合歯みがき剤のフッ素イオン濃度は、1,450ppmF程度までのものが販売されており、年齢に合わせた濃度や使用量を守ることで、予防効果を発揮できます。

歯の生え始め~2歳

歯が生え始めた時期から2歳くらいの使用量は、1~2mm程度が目安です。
フッ素イオン濃度は、900~1,000ppmFのものを使用しましょう。

3~5歳

3歳から5歳の幼児期の使用量は、5mm程度が目安です。
フッ素イオン濃度は、900~1,000ppmFのものを使用しましょう。

6歳~

小学校入学から成人は一律、1.5~2cm程度が目安です。
フッ素イオン濃度は、1,400~1,500ppmFのものを使用しましょう。

フッ素製品を使用する際の注意点

フッ素製品を使用する際には、使用量を守ることや、歯みがき後のうがいを最小限にすることが重要です。

年齢に応じた使用量を守る

フッ素の使用量が過剰になると、成長期の子どもは歯牙フッ素症(斑状歯)のリスクが高まり、永久歯の表面に白い斑点や色素沈着を引き起こす可能性があります。
こうした健康リスクを避けるため、年齢に応じた適切な使用量を必ず守りましょう。

うがいは最小限にとどめる

歯みがき後のうがいを最小限にとどめると、フッ素が長くお口の中にとどまることで、効果を発揮しやすくなります。
そのため、フッ素配合歯みがき剤の使用後は、少量の水で1回だけすすぐようにしましょう。

まとめ

今回は、フッ素の効果やフッ素配合歯みがき剤の使用量などについてお話ししました。
フッ素製品を使用する際には、年齢に応じた量・濃度を守ることで、安心して継続的に使用できます。
ぜひ毎日のセルフケアにフッ素製品を取り入れ、歯の健康を保ちましょう。

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